韓国の黄砂・微細粉塵アレルギー対策、旅行前に知る5点
明洞に着いた初日、喉がイガイガするのはなぜ?
韓国の春は、日本の花粉症とは別物の刺激が来ます。原因は微細粉塵(misemeonji)と黄砂(hwangsa)です。
空港を出た瞬間、遠くのビルがかすんで見える。喉の奥がざらつく。目がしょぼしょぼする。花粉症の薬を飲んできたのに効いていない気がする。そう感じたなら、それは花粉ではなく粉塵の可能性が高いです。
韓国環境部のエアコリアは、微細粉塵をPM10(直径10マイクロメートル以下)とPM2.5(2.5マイクロメートル以下)に分けて公表しています。日本の環境省が使う基準と粒子の定義は同じですが、韓国の予報等級の区切りは日本と違います。ここを勘違いすると「数値を見たのに対策を間違える」ことになります。
では、その等級はどう読めばいいのでしょうか。
AirKoreaの数値、どこで線を引けば外出をやめるべき?
結論から言うと、PM2.5が36マイクログラム毎立方メートルを超えたらマスクを着け、76を超えたら屋外の予定を屋内に振り替えてください。
韓国環境部の予報等級は4段階です。
| 等級 | PM2.5(µg/m³) | PM10(µg/m³) |
|---|---|---|
| 良い(좋음) | 0〜15 | 0〜30 |
| 普通(보통) | 16〜35 | 31〜80 |
| 悪い(나쁨) | 36〜75 | 81〜150 |
| 非常に悪い(매우 나쁨) | 76以上 | 151以上 |
数字を暗記する必要はありません。韓国環境公団が運営するエアコリアの公式アプリ「우리동네 대기질(わが町の大気質)」が、現在地の等級を色で表示してくれます。青が良い、緑が普通、オレンジが悪い、赤が非常に悪い。この4色だけ覚えておけば十分です。
アプリはApp StoreとGoogle Playの両方にあり、韓国の電話番号がなくても使えます。日本語表示はありませんが、色と数字だけで判断できます。IQAirやYahoo!天気の海外都市モードでも近い数値は出ますが、韓国政府の測定局データをそのまま出しているのはエアコリアです。
微細粉塵の濃度が「悪い」以上の日には、屋外活動を減らし、外出時には保健用マスクを着用することが推奨されます。 ー 韓国環境部・韓国環境公団 エアコリア
ちなみに「非常に悪い」が2日続くと、ソウル市は非常低減措置を発動し、公共駐車場の料金割引や一部車両の運行制限がかかります。旅行者に直接の罰則はありませんが、レンタカーを借りている場合は掲示を確認してください。
さて、マスクを着けるとして。韓国のマスクは日本のものと規格が違います。
KF94とは何か、日本のマスクでは足りないのか
KF94は韓国食品医薬品安全処(식약처、MFDS)が認証する保健用マスクの規格で、0.4マイクロメートルの粒子を94パーセント以上遮断します。
日本の一般的な不織布マスクは、飛沫を防ぐ目的で作られています。微細粉塵のような超微粒子に対しては、顔との隙間から吸い込む分が大きい。KF94は立体構造で鼻から顎まで密着するため、粉塵日には明確に有利です。
韓国での区分は3つです。
- KF80: 平均0.6マイクロメートルの粒子を80パーセント以上遮断。息が楽で、日常の粉塵対策向け
- KF94: 0.4マイクロメートルを94パーセント以上遮断。日本のDS2、欧州のFFP2に相当
- KF99: 99パーセント以上。息苦しく、長時間の観光には不向き
旅行者ならKF94を選んでください。KF99は数値だけ見ると魅力的ですが、明洞や弘大を歩き回る用途では呼吸が続きません。
認証品には包装に「의약외품(医薬外品)」の表記があります。食品医薬品安全処がこの表記と規格を管理しているので、購入時はここを見れば偽物を避けられます。
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マスクと薬、韓国のどこで買うのが一番早いか
最短はコンビニです。KF94マスクは1枚1,000ウォン前後で、CU、GS25、セブンイレブンのレジ横に置かれています。
買える場所を、早い順に並べます。
- コンビニ(편의점): 24時間、1枚単位。急ぎならここ
- 薬局(약국、yakguk): 箱売りが中心。10枚入りで7,000〜12,000ウォン程度
- オリーブヤング(올리브영): 明洞・弘大に大型店。マスクと目薬を一度に買える
- ダイソー(다이소): 5枚入りが安い。ただし在庫が読めない
- 大型スーパー(イーマート、ロッテマート): 50枚箱が最安。滞在が長い人向け
空港での購入も可能ですが、仁川国際空港の免税エリアやコンビニは市中より割高です。到着後に街のコンビニで買うほうが安く済みます。
薬のほうは事情が違います。韓国では抗ヒスタミン薬の多くが処方薬扱いで、薬局で自由に買えるのは一部です。薬剤師に症状を伝えれば、購入できる範囲の一般医薬品(일반의약품)を選んでくれます。伝え方はこれで通じます。
- 「알레르기 약 주세요(アレルギーの薬をください)」
- 「눈이 가려워요(目がかゆいです)」
- 「코가 막혀요(鼻が詰まっています)」
セチリジン、ロラタジンといった成分名は韓国でも同じ発音で通じます。日本で普段飲んでいる薬があるなら、パッケージの写真を見せるのが最も確実です。
ただし、日本から持ち込む場合は数量の制限があります。ここを知らずに没収された人が毎年います。
日本から持ち込む薬、何錠までなら申告不要か
個人が使用する常備薬は、韓国の税関で6か月分以内であれば通常は申告なしで持ち込めます。
韓国関税庁(관세청)の携帯品ルールでは、自己使用目的の医薬品は合理的な範囲で認められます。花粉症薬やアレルギー用点眼薬は、旅行日数に見合う量なら問題になりません。逆に、同じ薬を大量に持ち込むと販売目的を疑われます。詳細は韓国関税庁で確認できます。
注意すべきは向精神薬と麻薬性成分です。日本で処方される一部の睡眠導入剤や鎮痛剤は、韓国の食品医薬品安全処が管理する規制対象に含まれます。該当する薬を持っていく場合は、英文の処方箋か診断書を用意してください。
帰国時も同様です。韓国で買った薬を日本に持ち帰る際は、日本の税関が定める医薬品の個人輸入範囲に収まっている必要があります。外用薬は1品目24個以内、処方薬は1か月分以内が目安です。韓国の薬局で大量に買い込むと、成田や関西の税関で止まります。
もう一つ、多くの人が見落とすものがあります。春の韓国は粉塵だけではありません。
4月のソウルで襲ってくるのは粉塵だけではない
韓国の春はポプラとヤナギの綿毛、そしてスギ・ヒノキ以外の樹木花粉が同時に飛びます。粉塵とは対策が変わります。
韓国気象庁(기상청)は花粉濃度危険指数を公表しており、4月から5月にかけてオークやハンノキの花粉が高値になります。日本のスギ花粉症の方が韓国で症状が軽く済むこともあれば、逆に別の樹木に反応して悪化することもあります。韓国気象庁の生活気象情報で当日の指数が確認できます。
春の花粉対策として、旅行者にすぐ効くのは次の3つです。
- 午前中の屋外観光を避ける: 花粉飛散は午前から昼にかけてがピーク
- 人工涙液を常備: 韓国の薬局で「인공눈물(インゴンヌンムル)」と言えば通じる
- ホテルの窓を開けない: 換気は空調で。ソウルのホテルは大半が空調完備
5月中旬を過ぎると綿毛は落ち着き、6月からは梅雨(장마)に入って空気が洗われます。粉塵を最も避けたいなら、9月から11月の韓国旅行が最適です。秋のソウルはPM2.5が年間で最も低くなります。
症状が重いときは病院に行く選択もあります。韓国観光公社は外国人向けの医療案内を運営しており、日本語対応の病院情報は韓国観光公社から確認できます。外国人観光客向けの通訳サービス1330も、24時間日本語で対応します。
まとめ
韓国の微細粉塵アレルギー対策は、数字を3つ覚えるだけで大きく変わります。
PM2.5が36を超えたらKF94マスクを着ける。76を超えたら屋内の予定に切り替える。薬の持ち込みは6か月分まで。この3つです。
出発前にエアコリアのアプリを入れておき、到着後はコンビニで1,000ウォンのKF94を1枚買う。ホテルの窓は開けない。目がかゆくなったら薬局で「인공눈물」と言う。ここまでやれば、春の韓国でも予定を削らずに済みます。
粉塵を完全に避けたいなら、旅行の時期そのものを9月から11月にずらす。これが最も確実な対策です。
자주 묻는 질문
Q韓国の微細粉塵は日本より本当にひどいのですか?
ソウルのPM2.5年平均濃度は東京より高い水準で推移しています。ただし年間を通して常に悪いわけではなく、3月から5月に集中しています。秋から初冬にかけては東京と大きな差がない日も多く、旅行時期の選び方で体感は大きく変わります。
QKF94マスクは日本から持っていくべきですか、現地で買うべきですか?
現地購入で十分です。コンビニで1枚1,000ウォン前後、薬局の箱売りなら1枚あたりさらに安くなります。ただし到着初日から必要になる可能性があるため、機内用に2〜3枚だけ日本から持っていくと安心です。
Q韓国の薬局で日本語は通じますか?
明洞やホンデなど観光地の薬局では、簡単な日本語が通じる店があります。通じない場合も、症状を韓国語で書いたメモやスマートフォンの翻訳アプリで問題なく購入できます。韓国観光公社の1330に電話すれば、日本語の通訳が薬剤師との会話を仲介してくれます。
Q黄砂と微細粉塵は違うものですか?
違います。黄砂はモンゴルや中国内陸の砂漠から飛来する自然由来の砂粒子で、主にPM10として測定されます。微細粉塵は工場や自動車の排出ガスなど人為的な発生源を含み、PM2.5が中心です。どちらもエアコリアで数値を確認できますが、黄砂の日はPM10が跳ね上がるのが特徴です。
Qアレルギー症状が出たとき、韓国の病院は保険なしでいくらかかりますか?
外国人が健康保険なしで内科の外来を受診した場合、初診料は概ね2万から5万ウォン程度です。薬代は別途かかります。海外旅行保険に加入していれば後日請求できるため、領収書と診療明細書を必ず受け取ってください。
출처 및 인용
- [1]
韓国の微細粉塵予報等級はPM2.5で36µg/m³以上が「悪い」、76µg/m³以上が「非常に悪い」
- [2]
KF94は保健用マスクの国家規格で、食品医薬品安全処が認証・管理している
- [3]
自己使用目的の医薬品は合理的な範囲で携帯品として持ち込める
- [4]
日本帰国時の医薬品個人輸入は外用薬1品目24個以内、処方薬1か月分以内が目安
출처: 日本国 税関
- [5]
4月から5月にかけて樹木花粉の濃度危険指数が高くなる
출처: 韓国気象庁 (KMA)
- [6]
外国人旅行者向けに日本語対応の医療・観光案内を提供している